本日は【小さいことを重ねることが、とんでもないところへ行くただひとつの道byイチロー】でございます。
今や日米問わず“レジェンド”と言われるイチロー。これまで数々の名言を残してきましたが、一番有名な言葉はこちらでしょう。
イチローは実績を積み重ねることで、実際にとんでもないところへ行ったのですが、それは本当に小さいことを積み重ねてきた結果であり、それ以外の方法でとんでもないところへ行くことはできないと言い切っています。
オリックス入団3年目に1軍に定着し、プロ野球シーズン200本安打という記録を打ち立てるまで、コツコツと努力を積み重ねてきました。
イチローが小学校6年生のときに書いた「夢」という作文には、「365日中、360日は厳しい練習をしています。ー中略ーそんなに練習をしているのだから、必ずプロ野球選手になれると思います。」
小学生の頃から友達と遊ぶ時間を削り、放課後には毎日父親と二人でトレーニングをし、バッティングセンターに通う。次第にバッティングセンターの球速に慣れてしまい、バッターボックスよりも前に立って打っていたり、自分のバッティングに納得できずに泣いていたなど、数々の逸話が残っています。
中学、高校時代も同様に過ごしています。
その膨大で地道な積み重ねというものが、とんでもないところへ行くただひとつの道だと言っているのです。
継続というのは、非常に難しい。例えば仕事でも、ある程度経験値が積み重なってくると飽きてしまうことがある。「飽きないで継続することができる」というのも一つの才能であると思います。
しかし、「飽きない」という才能が無くても、飽きずに継続できる考え方があります。
継続というのは、同じことを繰り返す反復というよりは、今までやってきたことの何かを変えようとして微調整をしていくことだという考え方です。そうするなかで小さな変化があることを楽しみにするのです。
「失敗を取り返そう」とか、「状況も少し違う」とか、常に新しい気持ちで継続することで、自身につながる経験の積み重ねが出来ていく。何かを継続させるには、地道な意志より、新鮮な気持ちお持ち続けることが有効な場合もあります。
イチローも、日本からアメリカにわたり、長年身を置いたマリナーズからヤンキース、マーリンズと移り、今までやってきたことを活かしながら、一打席ずつ新鮮な気持ちで入っているのではないか。
今季、マリナーズに復帰した際に会見で言った「私の持っている全てのものをこのチームに捧げたい」という言葉は、これまで実績を積み重ねてきたイチローだから重みがあります。
イチローはまた、「過去の積み重ねがどれだけ大事なものかは、感じています。それがなければ、いまの技術や精神がつくられなかったのですから」とも言っている。
過去の積み重ねがあるから技術があり、いままで積み重ねてきたことの自身が精神力となる、それがあるからこそ今自分にある能力をしっかり出せる状態を常に保てるということである。
実績をつくることで、自身が生まれ、評価につながります。
よりよい方へ変化し続けることを継続と呼びましょう。
1973年生まれ。プロ野球選手。オリックス時代に首位打者、打点王、盗塁王、シーズンMVP、ゴールデングラブ賞などのタイトルに輝く。2001年に初の日本人野手として、メジャーリーグのシアトルマリナーズに入団する。2004年にシーズン最多安打記録や、10年連続200本安打など多数の記録を保持する。